IPアドレス・IP分散サーバー
IPアドレス(Internet Protocol Address)は、インターネット上の住所のようなもので、インターネット上に接続されたサーバーが持つナンバーとなります。インターネットアドレスとも呼ばれています。
IPアドレスにはグローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスがありますが、以下のような違いがあります。
- プライベートIPアドレス:プライベートネットワーク(外部から利用できない社内LANなど)のアドレス
- グローバルIPアドレス:プライベートIPアドレス等の特殊用途のIPアドレスなどを除いた通常のIPアドレス
SEOで主に利用される「IP分散サーバー」の場合はグローバルIPアドレスをクラスC以上で分散されているサーバーを指します。
SEOに与える影響
IPアドレスはSEOにとって重要ではなく、気にする必要はないでしょう。
また、IP分散サーバーなどでクラスC分散を行った場合、自作自演のリンク(スパムリンク)となり、順位の下落やペナルティ(手動による対策)となる場合があります。
Googleが伝えているIPアドレスについて
Googleのジョン・ミュラー氏がIPアドレスに対しての質問にTwitterを通じて以下のように回答しています。
@ssabihahmed:私は、IPが被リンクに問題(関係性)があると信じている。
@JohnMu:いいえ(関係性はありません)。
@JohnMu:それ(IPアドレスの分散)は何のために重要でしょうか?(Googleは)あなたのリンクがどこから来たIPアドレスか確認しないため、影響を与えることはできません。
@JohnMu:特定のCMSやCDN(コンテンツデリバリーネットワーク)を利用している場合は、サーバーの場所をどこにでも置くことが出来ます。IPアドレスによるリンク構造は役に立たず、時間の悪い使い方だと思われます。
上記は2018年時点のTwitterであり、IPアドレスはあまり効果がないと言うことを説明しています。
IP分散サーバーについて
IP分散サーバーとは、グローバルIPアドレスを「クラスC」以上で分散されているサーバーを指し、「サテライトサイト(衛星サイト)」を複数作成する場合や、「独自ドメイン」を大量に運営している場合に利用されます。
クラスC分散について
クラスC分散とは、IPアドレスが下画像のようにクラスA、クラスB、クラスC、クラスDと呼ばれ、クラスC以上のクラスB、クラスCのIPアドレスが異なるウェブサイトを複数構築(分散)し、バックリンクをサテライトサイトから本サイトへ貼ることを言います。
またIPアドレスは、
- ネットワーク部:どのネットワークに所属しているか
- ホスト部:どのコンピューター端末に所属しているか
によって構成されているナンバーとなります。
IP分散の注意点
IP分散を行う理由は、SEO目的であり、多くの「バックリンク(被リンク)」を自作自演するためです。
IP分散されたウェブサイトからのバックリンクは異なるサイトからのバックリンクとGoogleが判断し、高くサイトを評価することがあり、Google検索エンジンの検索アルゴリズムは、他サイトからのバックリンクによる評価を主体(PageRank)として検索順位を決定していました。
しかし、Googleはバックリンクによって順位が意図的に操作されることを避けるために、現在では自作自演のリンク(リンクスパム)に該当し、ペナルティ(手動による対策)を受ける場合や、検索結果の順位が下落する可能性があります。
ただ、依然として他のウェブサイトから受け取るバックリンクはGoogleの順位評価(アルゴリズム)の一部であることは変わりません。
注意点として、IP分散でSEOを行うことは、お勧めしない「ブラックハットSEO」だと言えるということです。
また「被リンク(バックリンク)の総数はSEOに関係がない?Googleが回答!」も合わせて確認してください。
著作者:辻 昌彦
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