E-E-A-Tとは、Google検索品質評価ガイドラインにおいて、ウェブページ(ページ品質)の信頼性を評価する概念。検索品質評価者が、ページがどの程度正確で、正直で、安全で、信頼できるかを検討する指標。

E-E-A-T
E-E-A-T

「Experience(経験)」「Expertise(専門知識)」「Authoritativeness(権威性)」「Trust(信頼性)」の頭文字を取り、E-E-A-Tと訳されている。

E-E-A-Tは、2022年12月15日に更新されたGoogle検索品質評価ガイドラインから言及されている言葉であり、それ以前は「E-A-T(専門知識・権威性・信頼性)」が利用されており、「Experience(経験)」が追加された。

また、E-A-Tに関しては、2014年版の Google検索品質評価ガイドラインで最初に公開された。

Googleは、同ガイドラインにおいて、「信頼性」が最も重要な項目に挙げており、必要な信頼の種類と量はページにおいて異なると述べている。さらに、一部のタイプのページにおいては、高レベルの信頼が必要だと考えている。

E-E-A-Tの概念

E-E-A-Tは、ウェブページによって、必要な「信頼」は異なると考えられており、経験・専門知識・権威性においては、信頼をサポートする重要な概念である。

信頼の種類と量の例

Google検索品質評価ガイドラインにおいて、Googleは、E-E-A-Tでもっとも重要な信頼の必要性、種類と量は、ページによって異と伝えており、例は以下の通り。


●オンラインストアの場合:安全なオンライン決済システムと信頼できるカスタマーサービスが必要。

●製品レビューサイトの場合:単に製品を販売するためではなく、正直で、他のユーザーが情報に基づいて購入を決定できるように書かれている必要がある。

●YMYLページの場合:人々や社会への危害を防ぐために正確でなければならない。

●YMYL以外のトピックに関するSNS投稿の場合:投稿の目的が視聴者を楽しませることであり、投稿の内容が害を及ぼす危険性がない場合などにおいては、高いレベルの信頼を必要としない場合がある

ページの品質評価項目

E-E-A-Tは、Google検索品質評価ガイドラインにおいて、ページの品質を評価する項目の1つである。

Google検索品質評価ガイドラインおいて、ページの品質評価は、以下の5つに分類される。

  1. 最低品質のページ
  2. 低品質のページ
  3. 中程度の品質のページ
  4. 高品質のページ
  5. 最高品質のページ

上記のページの品質評価を行うため、検索品質評価者が初期検討を行う。

ページの品質評価の初期検討は、以下の項目の項目で行われる。

  • ページの目的
  • ページが害を及ぼす可能性
  • ページのトピックや種類
  • ページのYMYL基準が適用される範囲
  • ページタイトル
  • ページにおける広告と補助コンテンツの役割
  • ウェブサイト及びコンテンツ作成者が提供する情報
  • MC(メインコンテンツ)の質
  • ウェブサイトとコンテンツ作成者の評判
  • ページの信頼性:E-E-A-T

「中程度の品質のページ」では、ページの目的に適したE-E-A-Tレベル。「高品質のページ」では、高レベルのE-E-A-T。「最高品質のページ」では、目的に対して非常に高いレベルのE-E-A-Tレベルが求められる。


ページや人、社会に害を及ぼす、信頼できないページや、トピック、又はスパムっである場合は、「Expertise(専門知識)」や「Experience(経験)」は関係なく、最低品質のページとなる。

E-E-A-Tの欠如

適切なレベルのE-E-A-Tを欠いたページ場合、低品質であることが多い。E-E-A-Tが欠如している例は、以下の通り。


●コンテンツ作成者に十分な経験がない場合。

 例:レストランで食事をしたことがない人が書いたレストランのレビュー。

●コンテンツ作成者には十分な専門知識がない。

 例:専門知識のない人が書いたスカイダイビングの方法に関する記事。

●ウェブサイト・コンテンツの作成者が、ページのトピックスに関する情報源ではない。

 例:料理のウェブサイトで提供される納税申告書のダウンロード。

●ページ・ウェブサイトが、目的に対して信頼できない。

 例:カスタマーサービス情報が最小限のショッピングページ。


上記に該当している場合で、好意的な評判や、ウェブサイトの種類などにおいて、評価を考えてしまうことがあるが、ページのトピックや目的に対するE-E-A-Tの欠如を克服することはできない。


また、ページに目的に適したE-E-A-Tがない場合、低い評価する場合がある。

Experience(経験)

Experience(経験)とは、コンテンツの作成者が、トピックに関して必要なの経験をどの程度持っているかを指す。

経験は、直接の経験や人生の経験を指す。個人的な経験が豊富な人により作成されたページの場合、信頼性が高く、ページの目的を十分に達成する場合が多い。


(例)製品を個人的に使用したことのある人の製品レビューと、使用していない人のレビューのどちらが信頼できるか考えることで、Experience(経験)の必要性が分かる。

高レベルのExperience(経験)

ほとんどすべてのトピックに価値がある状態の場合、高レベルのExperience(経験)となる。

多くの場合、そのトピックは、SNSの投稿やフォーラムのディスカッション等において、人々が共有している。その場合に、Experience(経験)は、質が高くなる。

Expertise(専門知識)

Expertise(専門知識)とは、コンテンツ作成者が、トピックについて必要な知識やスキルを、どの程度持っているを考慮されることを指す。ただし、トピックが異なる場合、信頼を得るための専門知識のレベルや種類が異なる。


Expertise(専門知識)では「必要な知識」、Experience(経験)では「必要なの経験」とあるが、違いは以下の通り。

  • Expertise(専門知識)には、多くの場合、客観的でテスト可能な知識やスキルが含まれる。
  • Experience(経験)には、経験はより主観的なものになる可能性が高く、個人的な物事を語る場合が多い。


また、正式な専門的な知識に限定して、「Expertise(専門知識)」としているわけではなく、非公式の専門知識も同様に重要となる。理由として、ほとんどのトピックやページの目的を見た場合、分野がニッチであっても、専門家である必要を見つけることができるためである。

高レベルのExpertise(専門知識)

ウェブページとトピックに対し、ユーザーが満足が行く、「信頼できるコンテンツを作成するために必要な専門知識」の場合、高レベルのExpertise(専門知識)となる。


高レベルのExpertise(専門知識)場合、写真などの趣味から納税準備などのYMYLトピックまで、様々なトピックを満足させる専門知識が必要。また、この「専門知識」がある専門家は、公式の専門家だけではなく、専門家には非公式も含め多くの種類がある。


さまざまなトピックのコンテンツを満足させるには専門知識が必要です。ページのトピックと、満足のいく信頼できるコンテンツを作成するために必要な専門知識について考えてください。MC(メインコンテンツ)自体に表示される可能性のある非公式の専門知識には、多くの種類があります。

Authoritativeness(権威性)

Authoritativeness(権威性)とは、コンテンツ作成者またはWebサイトが、そのトピックの信頼できる情報源としてどの程度知られているかを指す。

例えば、SNSや、Googleビジネス等のプロフィールページは、信頼できる情報源である可能性がある。しかし、ほとんどのトピックでは、公式に信頼できるWebサイト・コンテンツ等の作成者は1人もいない。


ただし、「信頼できる情報源」である場合、最も信頼できる情報源の1つとなる。例えば、パスポートを取得するための政府の公式ペー等は、パスポートを更新するための独自の公式かつ権威あるサイト。

Trust(信頼性)

Trust(信頼性)とは、Experience(経験)、Expertise(専門知識)、Authoritativeness(権威性)があるページを指し、E-E-A-Tの中でも最も重要な項目である。


ただし、経験、専門知識(専門家)、権威性があるように見えた場合でも、Trust(信頼性)がないページ(信頼できないページ)は、E-E-A-Tが低い。

例として、コンテンツ作成者が熟練した、経験豊富な詐欺師の場合、経験・専門知識・権威性を網羅したとしても、信頼できないからである。そのため、ページが何らかの理由で信頼できない場合、そのページのE-E-A-Tは低い。


また、信頼には多くの側面があり、その中には経験、専門知識、権威性では捉えられないものもがある。例えば「オンラインストアの顧客サービス情報」や「学術著者向けの信頼性の高い論文・出版物」など、総合的な信頼評価では他の側面も考慮する。

YMYLとE-E-A-Tとの関連性

明確なYMYLトピックに関する直接の人生経験を共有するページは、コンテンツが信頼でき、安全で、十分に確立された専門家のコンセンサスと一致している限り、E-E-A-Tが高いと見なされる場合があります。対照的に、ある種のYMYL情報とアドバイスは、専門家から提供されなければなりません。

出典