DuckDuckGo(DDG/ダックダックゴー)
DuckDuckGo(DDG)とは、インデックス型(ロボット型)の検索エンジンであり、無料で利用することが出来る検索エンジンでありながら、一切、利用したユーザーの個人情報や検索履歴を記録・保存しない仕組みとなっています。
そのため、検索ユーザーの個人情報(プライバシー)保護を重視した検索エンジンだと言えます。
日本でもプライバシー保護の観点が高まった場合、DuckDuckGoのSEOを考慮しなければならない時代が来る可能性があります。
目次
他の検索エンジンとの違い・特徴

なぜ、DuckDuckGoは、利用した検索ユーザーの個人情報を重視するのかというと、Googleの検索エンジンが個人情報を取得しているからです。
Googleは検索する毎に利用ユーザーから入力された「検索クエリ」を記憶し、ユーザー毎に最適化された広告配信に活用されています。
もちろん、日本での検索上位3サイトである、Amazon、楽天なども例外ではありません。Googleなどの検索エンジンは、無料で利用できる半面、その見返りとして利用ユーザーは情報を提供していることになります。
DuckDuckGoは個人情報を取得しない
DuckDuckGoは、他の検索エンジンで取得されている個人情報に焦点を当て「個人情報や検索履歴を記録・保存しない仕組み」を採用しています。
そのため、
- 利用ユーザーの個人情報を記録しない
(IPアドレスの保存をしない) - ユーザーの検索履歴を保存しない
(つまり、クッキー(Cookie)を利用しない) - 企業側のサーバーでも記録しない
などの特徴があり、検索ユーザーは、個人情報を渡すことなく、検索履歴を秘密にすることが可能です。
DuckDuckGoの検索機能のソース
DuckDuckGoの検索機能は、
- Yahoo! Search BOSS
- Wikipedia(ウィキペディア)
- Wolfram Alpha
- Bing
- DuckDuckGoのウェブクローラー(DuckDuckGoBot)
などから検索する情報を集約し、表示しています。
DuckDuckGoの創業者は、「Googleの検索インデックスで上位にランクインしたいだけで作成されている低クオリティなコンテンツもある」とGoogle検索に対しては意見を述べています。
1日に9,000万クエリを突破

2021年3月現在では、1日に98,234,279クエリ(検索の回数)があり、9,000万件を突破しています。
(Googleの検索クエリ数は月間30億以上(2015年)というデータです。)
なぜDuckDuckGoは需要を伸ばしているのか?
DuckDuckGoはなぜ、近年需要を伸ばしているのか、それは各国の「プライバシー規制」によるものが強いと考えられています。
- ヨーロッパ:General Data Protection Regulation(GDPR、EU一般データ保護規則)
- アメリカ:プライバシー規制の法案化の検討
などが行われているための影響が強いでしょう。
特に、GDPRでは、EU以外への個人情報の輸出も対象としており、
市民と居住者が自分の個人データをコントロールする権利を取り戻すこと、および、欧州連合域内の規則を統合することで、国際的なビジネスのための規制環境を簡潔にすること。(Wikipedia参照)
以上を目的としています。
個人情報を保護する観点で、今後DuckDuckGoの需要はさらに伸びていく可能性を秘めている検索エンジンです。
Google検索との違いを検証
以下の検証は、2018年10月15日のDuckDuckGo(ダックダックゴー)が1日に3,000万件の検索クエリを達成した際に調査した、当サイトでの検証結果です。
検証した結果としては、
- トレンドの検索やニュースには「DuckDuckGo」は現在対応しきれていない
- DuckDuckGoとGoogleの検索表示順位には、違いがある
- DuckDuckGoはシンプルで見やすい
- DuckDuckGoは調べものには最適かもしれない
などの結果となった。
キーワード1.「個人名」
ドラマ下町ロケットの影響で検索上昇の「徳重聡さん」を検索した結果。
Google検索
1位 | Wikipedia(DDG1位) |
カルーセル | トップニュースが表示 |
2位 | 石原プロモーション公式サイト(DDG4位) |
3位 | スポニチのニュース(DDG5位) |
4位 | ライブドアニュース(DDG10位以下) |
5位 | 個人ブログ(DDG10位以下) |
DuckDuckGo検索
個人名を検索した場合に、Wikipediaの情報を利用していることが分かる。
1位 | Wikipedia(G1位) |
2位 | ORICONのニュース(G10位以下) |
3位 | 個人のブログ(G10位以下) |
4位 | 石原プロモーション公式サイト(G2位) |
5位 | スポニチのニュース(G3位) |
DuckDuckGoで検索すると、Google検索で10位以下のウェブページが2位と3位に入っていることが分かる。
キーワード2.「日経平均」
(ここ数日で日経平均が大きく変動)
Google検索
チャート | 日経平均株価 |
カルーセル | トップニュース |
1位 | Yahoo!ファイナンス(DDG1位) |
2位 | 東洋経済のニュース(DDG10位以下) |
3位 | 日経平均リアルタイムチャート(DDG2位) |
4位 | 日本経済新聞のニュース(DDG10位以下) |
5位 | 日本経済新聞のニュース(DDG10位以下) |
Google検索では、コンテンツの表示が、スマホ・PCでほぼ見えない状態にある。
DuckDuckGo検索
1位 | Yahoo!ファイナンス(G1位) |
2位 | 日経平均リアルタイムチャート(G3位) |
3位 | 日経電子版 株価(G10位以下) |
4位 | 日経電子版 マーケット(G10位以下) |
5位 | Kabutan 株式チャート(G10位以下) |
Googleで「日経平均」の検索ではニュースが中心だったが、DuckDuckGoでは平均株価を中心に上位5位には3つGoogleにはランキングされていないウェブページがランクインしている。
キーワード3.「育児休業」
(増えない男性の育休が話題に)
Google検索
1位 | Wikipedia(DDG2位) |
2位 | 育MEN(イクメンプロジェクト)(DDG10位以下) |
3位 | 女性にやさしい職場づくりナビ(厚生労働省)(DDG10位以下) |
4位 | BizHiNT(ビズリーチ)(DDG10位以下) |
5位 | 産休・育休自動計算ツール(DDG10位以下) |
検索ページが大きく異なったキーワードだ。(制作中にマイナビニュースがトップに表示された・・・)
DuckDuckGo検索
1位 | 育児・介護休業法について(厚生労働省 公式ページ)(G10位以下) |
2位 | Wikipedia(G1位)(G10位以下) |
3位 | こそだてハック(個人ブログ)(G10位以下) |
4位 | コトバンク(G10位以下) |
5位 | ハローワーク(G10位以下) |
検索がGoogleと大きく異なる結果となった。個人的にはDuckDuckGoで検索した方が、ほしい情報であった。
著作者:辻 昌彦
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