日本語ドメイン
日本語ドメインとは、ドメイン名の部分がひらがな、仮名、漢字で表現されたドメインを指し、英数字と合わせることも可能です。
例えば、「http://www.日本語ドメイン.com」のようなドメインも空きがあれば取得できますが、日本語ドメインはPunycode(ピュニコード)に変換されてしまい、「日本語ドメイン.com」は「http://www.xn--eckwd4c7c5976acvb2w6i.com/」となります。
そのため、ドメイン名が日本語で表示されるドメインと覚えておきましょう。
SEOに与える影響
日本語ドメインがSEOに与える影響はありません。(通常のドメインと同様です。)
そのため日本語ドメインは、SEO以外の目的で、どうしても必要な場合のみ取得することを推奨します。
過去に「完全一致ドメイン」が、Google検索の上位表示に掲載されている頃には、日本語ドメインを多く取得されました。
しかし、2012年にGoogleはアルゴリズムを変更し、検索結果から低品質な完全一致ドメインの順位を下げるアップデート(EMDアップデート)を行った結果、日本語ドメインのウェブサイトは上位から消えてしまい、現在においてはSEOで利用されることはないと言えます。
PunycodeのSEOに関してのGoogle回答
ウェブマスター向け公式ヘルプフォーラムでのGoogleのジョン・ミューラー氏が、Punycode(ピュニコード)について以下のように回答しています。
私たち(Google検索)にとって、Punycode(ピュニコード)のドメイン名はUnicode(ユニコード)バージョンと同等です。一般に、ブラウザーは内部でPunycodeを使用しながら(サイトに正しくアクセスするために必要なため)、本名を表示することを好みます。これはサイトの「PageRank」には影響しません(おっしゃるように、これはGoogleツールバーに正しく表示されない可能性があります。チェックアウトするために渡します)。
IDN(国際化ドメイン名: Internationalized Domain Names/日本語ドメインもこれに当たる)のコンテンツは、他のドメイン名と同様にランク付けできます。私たちはそれらを別の方法で扱いません。残念ながら、IDNを適切にサポートしていないブラウザーがまだいくつかあるため、検索結果にIDNが表示されない場合は、まだ広く使用されていない可能性があります。
つまり、日本語ドメインを利用してもGoogle検索は、通常のドメインと同じ認識をし、PageRankの分散などが発生することはないと言うことです。
サブディレクトリを日本語にした場合
「サブディレクトリ」を日本語にした場合でも、SEOに与える影響はありません。(通常の英数字と同様です。)
また、ドメイン名とは違い、サブディレクトリの日本語は、Punycodeに変換されるのではなく、エンコード化される。(日本語版の Wikipedia などがそうなっています。)
(例)「日本」→「%E6%97%A5%E6%9C%AC」
日本語ドメインのメリット・デメリット
日本語ドメインのメリット・デメリットを総合的に判断すると、利用しないことを推奨します。
メリット
- URLを打ち込んでの直接アクセスが期待できる
- 見た目で覚えやすい
- 検索結果にURLが日本語で表示されるので分かりやすい
- リスティング広告などはURLが日本語で分かりやすい
- 海外のハッカーからサイトが見つけにくい
以上のようなメリットとなります。
現在、一番利用されているのはリスティング広告を行う時に目につきやすいぐらいでしょうか。ただ、こちらも日本語ドメインを取得するのではなく、サブディレクトリを日本語にするのが支流となっています。
昔はランディングページ(LP)のサイトも分かりやすいことから、日本語ドメインが多かった印象です。
デメリット
- Punycodeに変換されるため、メールアドレスとしては使いにくい
- Punycodeに変換されるため、SNSシェアされにくい
- ウェブサイトを海外へ展開するときの足かせとなる
- 日本語ドメインが利用できないレンタルサーバーもある
- SEO関連のツールで日本語ドメインが使えないものがある
完全一致ドメインの効果が薄い現在では、日本語ドメインはデメリットの方が目立ちます。安定したウェブサイトの運営を考える場合、日本語ドメインの取得は控えましょう。
著作者:辻 昌彦
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